なるほどラストシーンでは、あちらこちらからすすり泣く声が・・・。
エンドロールが始まっても席を立つ人は皆無で、この衝撃的な結末の
余韻をあたかも全員で共有しているかのようでした。
クリント・イーストウッド扮する孤独で偏屈な年老いたウォルトと
その隣に越してきたアジア系移民一家との心の交流を描いた佳作で、
簡単に言うと、「遠い親戚より近くの他人」的メインテーマが全編を
通して、とてもいい感じに描写されていたかと思います。
ネタばれになってしまいますが、ウォルトがダーティハリーばりに
歯をむき出しにして、「ウーッ。」と低く唸るシーンやイタリア人の
床屋のオヤジとの掛け合いのシーンなど笑いどころも幾度とあって、
俳優として最後の出演作品といわれる本作はイーストウッド監督の
集大成として十分満足できる出来栄えなのかもしれません。
たしかにイーストウッドは渋くて存在感のある演技を見せてくれ、
ほとんど無名ではありますが、ロー家の姉弟スーとタオやウォルト
に懺悔を促す若き神父ヤノヴィッチら共演者たちも良かったし、
脚本や音楽も素晴らしかったと思います。
しかしながらウォルトがとった最期の行動だけは、正直なところ
どうにも腑に落ちない感覚を持ってしまいました。
病魔に蝕まれた体で、危機的状況な友人のために何ができるのか。
暴力が更なる暴力を生む報復の連鎖を自らの命と引き換えに絶つ。
老兵の出したその答えは私の心には到底響きませんでした・・・。
<キネマおやじの勝手な評価:80点>

『グラン・トリノ』日本語版予告編

ジェイミー・カラムが歌うテーマ曲

























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